Microsoft 365徹底解説
第9回
在宅勤務で使えるMicrosoft 365の「シフト」と「Microsoft Planner」
2020年4月1日 06:00
新型コロナウイルスへの感染防止を目的として、従業員に対して在宅勤務を推奨する企業が増加している。こうした状況でぜひ使いたいのが、MicrosoftのクラウドサービスであるMicrosoft 365およびOffice 365だ。今回は特に在宅勤務において有用な「シフト」と「Microsoft Planner」のアプリケーション2つを解説しよう。
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従業員の勤務状況をすばやく可視化できる「シフト」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が世界各地に広まっている。日本においても、日々多くの感染者が新たに確認されており、予断を許さない状況が続いている。
このコロナウイルスによる影響から、Microsoftは同社のクラウドサービスの利用率が775%に増加しており、中でも離れた場所にいる同僚と気軽にコミュニケーションできる「Microsoft Teams」は、1日あたりの利用者数が4400万人を超えたと発表している。
多くの地域で外出制限や都市封鎖などが行われたことで在宅勤務を行う人が増え、クラウドを利用したコミュニケーションが広まった結果だろう。
このように利用者が急増しているMicrosoft 365やOffice 365には、在宅勤務時に便利なアプリケーションがいくつも提供されている。その1つが、Microsoft Teams上で利用できる「シフト」だ。業務シフトを管理するために用意されたもので、これを利用すれば「いつ、誰が」在宅勤務しているのかを簡単に可視化できる。
シフトを開くには、Microsoft Teamsのアプリバーにある「…」をクリックし、表示された項目から「シフト」を選択する。初めてシフトを使う場合には、チームとタイムゾーンを選択する必要がある。
シフトのメイン画面には、上部に1週間分のカレンダー(表示範囲は日/週/月で切り替え可能)、その下にグループとそのグループに所属するメンバーが表示される。
ここでいずれかの日付の自分の枠をダブルクリックすると、「シフトの追加」画面が表示されるので、日付と作業時間を設定し、さらに「カスタムラベル」欄に「在宅勤務」などと入力して保存する。これによりメイン画面に入力した内容が反映され、いつ、誰が自宅で作業するのかが分かる。
また、「リクエスト」と呼ばれる機能を利用すれば、休暇を申請したり、ほかのユーザーに対してシフトの交換を依頼したりすることができる。
Outlookのスケジュール共有を使う方法も考えられるが、単に在宅勤務かどうかを共有するだけであれば、シンプルなシフトの方が使いやすい。ぜひ試してみよう。
メンバーの作業状況をひと目で把握できる「Microsoft Planner」
タスク管理のためのツールである「Microsoft Planner」も、在宅勤務の際に便利なアプリケーションだ。オフィスでいっしょに働いていれば、「これお願い」と仕事を頼んだり、「あの仕事はどこまで進んだ?」と声を掛けて作業の進捗を確認したりできるが、在宅勤務ではいちいちチャットやメールでコミュニケーションしなければならないため、手間が掛かってしまう。しかし、Microsoft Plannerを導入すれば、メンバーへのタスクの割り当てや、進捗の確認が、すばやく行える。
Microsoft Plannerでは、登録したタスクに対して期限と担当者を割り当てられるほか、進捗や優先度、開始日などを登録することも可能だ。タスクに対して個別にチェックリストを作成したり、ファイルを添付したりもできる。
タスクをグループ化する「バケット」という仕組みもある。これを利用すれば、例えば、「着手前」、「作業中」、「作業完了」といったバケットを用意し、個々のタスクの作業状況に合わせてバケットを移す、といったカンバン方式的な使い方もできる。
なお、登録したタスクは、バケット別や優先度別、メンバー別でグラフ化して表示する仕組みがあるほか、個々のタスクの期限をカレンダー上にマッピングする「スケジュール」の機能もある。
Microsoft Plannerをうまく利用すれば、在宅勤務であっても、作業の依頼やその進捗の確認がすばやく行える。コミュニケーションを効率化したいと考えているのであれば、有効なソリューションとなるのではないだろうか。
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